1990-06-08 第118回国会 衆議院 外務委員会 第8号
プルトニウム経済でいくよりは、安全な経済でエネルギーの問題に当たっていかなければならない。そうして特にフランスからプルトニウムを運ぶために、電力会社の用足しのために、我が国が二百三億もかけて船をつくって守ってあげなければならないなんということは、これは大変に行き過ぎたことだと私は思っております。
プルトニウム経済でいくよりは、安全な経済でエネルギーの問題に当たっていかなければならない。そうして特にフランスからプルトニウムを運ぶために、電力会社の用足しのために、我が国が二百三億もかけて船をつくって守ってあげなければならないなんということは、これは大変に行き過ぎたことだと私は思っております。
一つは、プルトニウム経済というのは非常に危ないと、こういう核不拡散の観点からのプルトニウムの商業利用はだめだと、やるべきじゃない、こういうふうな反対論が一つございます。もう一つは、プルトニウムの輸送の問題、殊に輸送が果たして安全なのかと。
世界の原子力開発規模想定が大幅に縮小したことで、天然ウラン需給条件が長期的に緩和する見通しになったことに加えて、再処理価格やプルトニウム燃料加工費の高騰、高速増殖炉建設費低減の困難さ等、プルトニウム経済の成立に不利な条件が次々に明らかになってきた。プルトニウム経済という虚像を実像に変えるための開発戦略検討は政策判断を要する重大な課題である。 こういう指摘もあるわけです。
エネルギー関係の専門誌でございます「エネルギーフォーラム」の一月号に、財団法人電力中央研究所の経済研究所主査研究員、こういう方が、これは電力会社のシンクタンクのようなところだろうと思いますが、「再処理価格やプルトニウム燃料加工費の高騰、高速増殖炉建設低減の困難さ等、プルトニウム経済の成立に不利な条件が次々に明らかになってきた。」
○矢田部説明員 再処理プルトニウム経済といったような問題につきましてのアメリカの政策態度が非常に厳しいものであるということにつきましては、私ども全くそのとおりだと存じております。
したがって、直ちにいわゆるプルトニウム経済に国際社会が飛び込むのではなくて、いましばらく本当にプルトニウムの抽出を行って、それを再利用するいわゆるプルトニウム経済に飛び込むべきなのか、みんなでしばらく時間を置いて考えてみるべきではないか、こういう趣旨だろうと思います。